犬や猫などのペットを飼ったことがある人ならば科学的な根拠を持ち出すまでもなく、動物によるストレス解消などの癒し効果を実際に感じたことがあるのではないでしょうか。
実際に、犬や猫などのペットにはストレスを緩和する効果があると言われています。
ペットに触れたり、見つめ合ったりするで、「幸せホルモン」とも呼ばれているオキシトシンという物質が分泌されて、人を癒してくれるのです。
ペットを飼っている人は飼っていない人に比べ、血圧やコレステロールの値が下がった、あるいは心臓関係の病気での死亡率が下がったといった研究結果も報告されています。
日本でも「アニマル・セラピー」や「セラピードッグ」などの言葉をニュースなどで見聞きすることも多いですが、動物によるセラピーの歴史は非常に長く、古くは古代ギリシャにまでさかのぼるとも言われています。
それは馬によるもので、傷を負った兵士のリハビリに乗馬を用いていたと言い伝えられてたものです。
また、かの有名な近代看護教育の母、フローレンス・ナイチンゲールも著書の中で、小さなペットが長く病気を患っている患者にとって楽しみや励みになるなど、何かしらの影響を与えているといった内容を語っています。
とは言え、生き物を飼うというのはそれなりに大変なことで責任も伴うものです。
衛生面やアレルギーなどの問題から動物と触れ合うことは難しいということもあるでしょう。
また、不特定多数の人への癒しを目的としている場合には、動物側への負担が大きくなることも考えられます。
そういった問題をクリアしつつ、動物による癒しと同様の効果を期待できる手段として、近年では動物型のロボットも開発されてきおり、実際に病院や介護施設などで導入され始めています。